
みなさまの会社・組織でスマートウォッチやリングは活用していますか?
前回のコラムでは個人向けのウェアラブルデバイスを睡眠やスポーツの面でご紹介しましたが、
法人では健康管理・バイタル把握による安全対策などに、ウェアラブルデバイスの活用が増加しているようです。
今回のコラムでは、法人でスマートウォッチやリングがどのように活用されているのかを、課題や解決事例に基づきご紹介します。
スマートウォッチ・スマートリングとは

スマートウォッチは、通常の時計の機能に加えて、スマートフォンと連携してメールやSNS通知の受信、健康やフィットネスのデータ追跡機能を持つウェアラブルデバイスです。
また、スマートリングは、スマートウォッチと同様にスマートフォンと連携するデバイスで、指にはめるリング型の形状をしています。
デバイスによって、取得できるバイタルデータが異なってきます。
スマートウォッチ・スマートリングの一例

法人向けに利用する場合、センサーデバイスとしてスマートウォッチや、スマートリングを利用しつつ、スマートフォンと連携させるだけでなく専用のGateway機器や、法人向け管理コンソールと連携させる事で業務上の課題を解決させることが可能となります。
スマートウォッチ・スマートリングの利用シーン
シーン① 土木工事・建築等の現場において熱中症の対策
【課題】
・屋外作業により夏季は現場の温度・湿度が高くなる
・適切な水分補給の頻度、タイミングが難しい
・防護服が熱をこもらせ体調不良の原因となる
【解決策】
スマートウォッチ・スマートリングを作業員に装着し、皮膚温度・脈拍・等のバイタルデータを常時取得し、外気温・湿度と組み合わせて判断することで、熱中症となるリスクを検知し、作業者や管理者の双方に通知することが可能。
作業者の健康管理だけでなく欠勤による工期が遅れるリスクを軽減する。
シーン② 工場作業者・従業員の安全見守り・生産性向上
【課題】
・夜間作業時などでは、現場作業者が安全に作業できているか確認が難しい
・有事の際の早期発見、迅速な対応が難しい
・組織全体の高頻度な健康管理が困難(体調不良の欠勤の人員補充が煩雑)
【解決策】
労災事故(休業4日以上の死傷災害)の3割以上は転倒や墜落・転落です。(※)
スマートウォッチ・スマートリングの加速度センサーにより転倒等の検知が可能となるため、アラートを上げることにより、迅速な駆けつけが可能です。
また、個人に紐づいた健康管理も可能なため、体調不良による転倒についても予防できる可能性が出てきます。
※厚生労働省、令和5年労働災害発生状況(令和5年5月速報値)、https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei11/rousai-hassei/dl/s23-05.pdf、2023年12月20日
シーン③ 従業員の健康管理
【課題】
・従業員の休職・欠勤・早退等の事前検知と対策ができない(1回/年の健康診断程度)
・社内の福利厚生として健康増進となる情報提供ができない
【解決策】
スマートウォッチやリングでは、睡眠状況・バイタルデータの取得が可能です。
また、従業員の活動量・食事・睡眠の推移を確認できるため、生産性向上施策の立案や、
事前のコミュニケーション施策の提供、働き方を個人に合わせデータを基にした改善行動を起こすことが可能となります。
従業員が健康で働ける環境を作り、企業の生産性向上の貢献できる解決策になるのではないでしょうか。
最後に
今後スマートウォッチ・リングは、個人だけでなく法人においても、効率化や人材不足の解決策になり得ると期待されています。
IoTBankは特にスマートウォッチやリングの開発に力を入れております。
やりたいことの確認や、ディスカッション程度からでも、是非お気軽にお問合せいただけますと適切なご提案をさせていただきます!