
ポスティングや配達、郵便の現場では思いがけないアクシデントにより配送物の紛失や業務行動のミスが生じ、顧客やクライアントとトラブルやクレームにつながることがあります。IoTによる位置情報サービス(GPSサービス)を導入することで万が一のアクシデントの予防につながり安心して業務を行える、またスタッフ・従業員の位置情報を一括管理することで業務を効率化できるサービスとして注目されています。
本記事では、ポスティングや配達、郵便業務での導入に着目し、IoTによる位置情報サービス(GPSサービス)の仕組みやメリットについて解説します。
IoTの位置情報サービス(GPSサービス)が位置の管理・追跡をできる仕組み
IoTの位置情報サービス(GPSサービス)とは、カーナビゲーションなどで利用されているGPS衛星の電波や、Wi-Fiの電波、携帯基地局の電波から位置測位することでより正確な位置情報を獲得できることで知られています。
位置情報サービス(GPSサービス)は管理する側が把握できるように、GPSを受信する小型デバイス(GPSトラッカー)をスタッフ・従業員に携帯してもらうか、自動車などに設置します。GPSトラッカーは通信ネットワークを介して、取得した位置情報をクラウドへ送信し、インターネットを介し管理者が把握できるという仕組みです。
ポスティング・配達・郵便の状況がリアルタイムで分かる
・行動管理・行動監視で紛失防止につながり安心
GPSトラッカーを配達スタッフ・従業員に携帯してもらうことで、リアルタイムに管理・監視することができるため、作業進捗の確認やルートのアドバイスなどが行えます。設定していたルートのエリア外に出てしまった場合には、通知をおこなうなど、スタッフ・従業員を自然に誘導することにも活用されています。
またポスティング、郵便や配達業務の移動履歴が残るため、中継拠点や営業所を出発した後に、どこを移動して届け先まで向かったのか確認でき、万が一配達物を紛失してしまった場合でも探す場所を検討することができます。
・悪質なポスティング業務の確認ができる
ポスティング業務のように配布物が届いていなくても業務が成立する恐れのある場合は、荷物そのものの監視よりもスタッフ・従業員の行動監視の方が有効です。
ポスティング先のアパートにスタッフ・従業員が配布できているかどうか、リアルタイムで確認ができます。また業務後に移動履歴を確認することで、ポスティング予定のルートと照らし合わせ、訪れていない場所がないかどうか、チェックする場合でも活用できます。
※GeoPitaでは、移動履歴ファイルをダウンロードすることが可能です。(CSV形式、GPX形式)
IoTの位置情報サービス(GPSサービス)のメリット
位置情報サービス(GPSサービス)を導入してポスティングや配達、郵便に活用することは、以下のメリットがあります。
・一括管理を容易にする
まずスタッフ・従業員の位置情報を一括管理できることが挙げられます。ポスティングや配達、郵便では同時刻に複数の人間が外に出て業務をこなすため、個別に管理することは大きな負担です。しかし、IoTの位置情報サービス(GPSサービス)を活用し管理画面から確認することで、複数のスタッフ・従業員の位置情報を一括管理することができます。
・勤怠管理に適している
ポスティングや郵便、配達業務は契約形態によりますが配布数などで給与が決まる場合があり、勤怠管理が難しいことがあります。しかし、ポスティングや配達、郵便は外に出ている間の行動管理が難しく、一度外に出ると行動がつかめず、勤怠管理そのものが困難といえます。IoTの位置情報サービス(GPSサービス)の利用は、従業員や社員、スタッフの稼働状況の把握をサポートし勤怠管理の効率化が可能となります。
・輸送や車両ルートを効率化する
位置情報サービス(GPSサービス)は移動履歴を蓄積し分析することで輸送時のルートを効率化することに使えます。移動履歴の分析により、配達ルートの最短化にもつながり、業務の効率化に貢献します。
注意点
IoTの位置情報サービス(GPSサービス)は、確かに便利ですが業務で使用する場合には注意すべき点がございます。それは、位置情報はその人にとっての個人情報であり、過剰な位置情報の把握はプライバシーの侵害になる恐れがあるということです。特にプライベートな時間と業務時間の区別がつきにくいポスティングや配達、郵便の業務では、位置情報取得を業務中の休憩・業務後にオフにして行動管理の及ぶ範囲に配慮が求められます。
※GeoPitaでは、業務時間外の位置情報を見れ無くしたり、スタッフ・従業員の自宅付近(ステルスエリア)の位置情報を見れなくする機能を実装予定です。
まとめ
今回は、ポスティングや配達、郵便に関連したIoTの位置情報サービス(GPSサービス)の活用について特徴やメリットを中心に解説しました。すでに広く配送業の分野で導入が進んでいます。
ポスティングなどの広範囲に配るような業務では、位置情報サービス(GPSサービス)の導入が重要となってきています。導入を検討しさまざまな位置の管理・追跡に活用することで、業務効率化を図ることができるでしょう。